日本とオーストラリアの狭間で

昭和生まれ奇想天外な私のこれまでの歩み。社会脱落者としてこれからどうする?40歳目前独女の独り言。

英語圏での短期留学について

近年は手頃な値段で行けるフィリピン留学などが人気で、期間も最短一週間から選べたりと語学留学の選択肢は広がっている。もちろんアメリカ、カナダ、イギリス、豪州などでも短期留学生を受け入れる語学学校も沢山ある。短期留学は個人でも申し込めるし、中学、高校、大学などでも語学研修のプログラムで集団で短期留学する場合もある。でも短期留学の効果って果たしてどのくらいあるのだろうか?私自身短大の頃に一週間程度の語学研修に参加した事があるのでその経験等を踏まえつつ考えてみたい。

 

私の結論から言うと一週間から2ヶ月程度の留学では語学力が飛躍的に伸びるとは思わない。元々の英語のレベルにもよると思うが、例えどんなに日本語禁止、英語オンリーの環境に身を置いたとしても、残念ながら数週間では初心者や中級者が急に英語を話せるようにはまずならない。英語を本気で勉強するなら日本で英語の参考書を勉強した方が費用対効果を考えれば遥かに賢い選択肢だ。だからといって短期留学が全く無意味かと言われればそんな事もない。短期留学は英語環境を体験しながら、異文化に触れるのには絶好の機会である。そしてそこでもっと英語に興味を持って、これから更に頑張って勉強しようというモチベーションに繋がっていく。それが短期留学で得られる一番の収穫ではないかと私は考える。

 

私がアメリカに語学留学に行った時には、地元のコミュニティカレッジで私が参加した短大の語学研修プログラム用の特別な授業を受けた。そのためクラスには同じ短大の日本人しかいなかった。ホームステイは英語環境だったが学校もアクティビティーの時間も友達とは終始日本語で会話していた。私は当時そのグループの中では英語が出来る方だったと思うが、研修中に英語力が伸びたとは殆ど感じなかった。でも楽しい旅行だったし、いつか海外に留学したいという目標が出来たのは確かなので無駄ではなかった。もしあの時にアメリカに行っていなかったらその後豪州に留学する事もなかったと思う。

 

豪州の州立の専門学校に通っている時に私がアメリカで参加したのと同じようなプログラムで日本から20人くらいの大学生らしき学生が短期語学留学していた。小さい学校だったので校内でよく彼らを見かけたけど、課題が面倒だとか言いながらずっと日本語で話していた。もちろん特別クラスの授業では他国からの留学生と一緒になる機会がないので授業以外は母国語だけで話すのは当然だったのかもしれない。でも私も自分の経験を思い出しながら、それではわざわざ高い費用をかけてまで豪州に来て英語を勉強している意味がないよなと思った。

 

個人で語学留学を手配した場合は一般的なクラスに入る事になるので様々な国籍の生徒がいて、もちろん授業以外でも英語で会話をする場面はあると思う。ただ短期だとやっと英語環境に慣れて来たかなと思う頃には留学が終了してしまうのだ。英語環境でこれから英語力が伸びていこうという時に帰国してしまうのはとても勿体無いと思う。そして語学学校のクラスメイトは自分と同じくらいの英語のレベルである事を忘れてはいけない。もし自分が初級や中級で殆ど英語が話せないのなら相手また同じなのである。出身国によっては間違っていてもガンガン英語を話すという人たちもいるけど、彼らと短期間一緒にいて会話をしたとして本当に英語が身につくようになるかは疑問だ。

 

短期留学を否定する気はないし、目的をきちんと持って参加するならとても良い経験になるのは確かだ。でも数週間語学留学に行って英語を話せるようになれるという過度の期待はしない方が良い。