日本とオーストラリアの狭間で

昭和生まれ奇想天外な私のこれまでの歩み。社会脱落者としてこれからどうする?40歳目前独女の独り言。

豪州での医療 私の体験 1

数年前日本での定期検査で子宮内に腫瘤が見つかりまぁ良性だろうという事でそのまま帰国時に経過観察を続けていた。ところが最近になりその腫瘤に変化があり日本ではフォローしきれないうちに豪州に戻る事になってしまった。医療関係は全て日本でやると長年貫いてきたがここに来てそういう訳にもいかず豪州で対処する次第になった。しかも就労ビザの私は豪州の国民保険的なメディケアというのには入る事が出来ないため治療費は実費になる。幸いお金じゃなんとかなるしまぁこの際そんな事は言ってられないので今回豪州で手術を受けるという運びになった。

 

 

まず私が困ったのは英語と豪州の医療制度だった。そもそも日本語でもよく分からない医療用語を英語で説明したり聞いたりするのは英語力の乏しい私にとってはとても大変。何度もグーグルのお世話になりながら何とか手術まで漕ぎ着けたのだ。もう一つの課題であった豪州の医療制度についてはもう豪州の友人に片っ端から聞きまくっていった。呆れられても納得できるまで色々な人に話してそれぞれの経験なども聞いて段々様子が掴めてきた。キーワードはGP, Specialist, Public and Private Hospitalだった。

 


豪州では基本的に何でもまずGP(かかりつけ医)に行って相談してそこから全てが始まるとの事だった。私は少なくともかかりつけのGPはあったのでそこだけは難なくクリアした。調べた単語を駆使してGPに私の事情を説明すると、豪州での子宮内の腫瘤に対しての対応を教えてくれた。ここでは日本のように経過観察はせずに全部取ってそれを細胞検査良性か悪性かを判断するとの事だった。私の場合は経過観察になっていた理由もわかるけど、状況も変わって細胞検査をしてはっきりさせたい日本でも思っていたのでこの考え方には賛同できた。ただそれを豪州で行うという点を除いては。。。

 

 

日本からは検査結果などほぼ何貰えていなかったのでここでもまずエコー検査からのスタートだった。GPに近所のエコー検査所のreferral(紹介状)を書いてもらって予約した。一度目の結果は不明瞭という事で月経の終わるのを待って二度目のエコーを受けるように言われた。ただ一度目の検査技師が別の検査所である医師と一緒にもう一度診たいという話だった。その検査技師がその検査所で働いている日は限られていて、予約が一杯でも昼休みにでも必ず診るからそう言って予約を取ってねと言われた。とても気にかけて親切なのは感謝したがそんな規格外の予約を取るのは労力がいるなとその時点で思った。案の定予約の電話をすると受付の女性は私に対してはじめ相当不信感を持って対応してきた。結局相手が一度目の結果を確認して本当にそのような意図が書いてあるのを見て何とか二度目の予約を取った。

 

 

こう言う対応は基本的に全て電話になる。もっとも電話で使うような英語は決まっているが、それでも電話をする前に二度考えてしまう。もちろん聞き取れなければアウトだし電話での交渉は特に難易度が高いと感じる。二度目のエコーではその検査技師と一緒にいた医師は私の腫瘤を見るなりなんでそんなに長い事放置してたの?あり得ない、早くbiopsy、細胞検査を受けなさいと言わた。私も確かにそう思ってわざわざ豪州でフォローする事に決意したのだけど、はっきり言われるとショックは大きかった。結果のレポートはその医師の名前で悪性の可能性が高いと書いてあった。まぁ日本でも豪州に戻る直前にはそんな可能性もとは言われていたので驚きはしなかった。